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水を得るための対価と大きな犠牲

私たちが生きるために欠かすことができないのが水。

公共料金の支払いを滞納していても最後に止められてしまうのが水です。

それだけ水が重要ということがわかると思います。

蛇口をひねったら出てくる水だが、生活が楽に過ごせる背景には犠牲になっているヒトや村、場所がある。

私たちが何も気にすることなく水を使うコトができるのは、国がダムを建設しているからである。

しかし、このダムを造るとなれば、かなり広いスペースが必要となってくる。

そのため、ダムを建設するために多くの村が水の中に沈んでしまった。

無論、ダムの中に沈んでしまった村には以前はそこの村で生活していた人が多くいる。

ダム建設のために泣く泣く、他の場所へ移住し新たな生活を始めているヒトも少なくない。

移住にかかる費用などのお金は国が全て負担をしてくれるが、高齢者などにとっては住み慣れた土地以外で生活をするというのは色々と厳しいことだらけ。

そのため、ダム建設になると反対派と賛成派に住民が分かれてしまい、住民同士の衝突も珍しくない。

正にダム建設のために、振り回されているのが群馬県の八ツ場(やつば)ダム。

八ツ場は、住民からの猛反対もあり一度はダム建設が白紙になった。

八ツ場ダムの建設が考えられている場所には、長い長い歴史を持っている温泉地がある。

温泉地があると言うことは、そこで生計を立てて生活をしているヒトも大勢いる。

そんな場所がダムに沈むからと言って再就職先を考えようとしても、若い人なら他の場所でも再就職先はあるかもしれないが、年配者や高齢者になると、ほぼ不可能である。

そのため、移住や生活に関する金銭面などで国となかなか和解されなかった。

しかし、ダムの建設が確定して2014年秋にはダム工事の着工が始まる。

多くの住民が住み慣れた土地や思い出、故郷はダムに沈んでしまう。

八ツ場ダム建設の再開が決まってからは、温泉街に多くのお客さんが他県から訪れて、今ある光景を目に焼き付けている。

観光客が増えることは有り難いことだが、築き上げた長い歴史が間もなくダムの底に沈んでしまうかと思うと少し寂しく思えてならない。

だからこそ、私たちは水をもっと大事に扱うべきである。